【アニナルディバイド】
NARUTO読者において、アニメ視聴者とアニメ未視聴者のあいだに生じてしまう情報格差。

アニナルでは、原作での卯月夕顔の殉職した月光ハヤテに対する「仇は必ず取ってあげるから」という言葉の行方、「続きはアニメで!」
とばかりに省略された守護忍十二士の強さ、サスケとイタチの兄弟戦にかき消された鬼鮫と水月の戦い、ペイン相手になぜか健闘する
ヒナタ、水月と重吾の世間話をまじえて片付けられたエドテン霧の忍刀七人衆の戦いぶりの補完などがあり、アニメ未視聴者が「アレ、
結局どうなったんだよ岸本」と言うとアニメ視聴者に「アニメでやったよ」と返答されてしまうことや、原作未読・アニメ視聴者とアニメ未視聴・
原作既読者が互いの情報格差を知らず噛み合わない議論から喧嘩に至ってしまうことなど、人は分かり合えないと長門が絶望して
しまうような哀しい事態が発生しがち。

また、アニメ視聴・原作既読者でも「これは原作設定? あれはアニオリ設定? それとも補完? あれ?」と混乱してしまうこともあり、
岸本先生の「とにかくアニメはスゲエから任せられるところはアニメに任せるぜ!」というスタンスの犠牲になったものは多い。
アニメがスゲエのは否定しないが、原作は原作として単一で完結してほしい、そうでなければまた新たなマダラ、オビト、長門が生まれ、
憎しみの連鎖が止まることはないだろう。原作で忍び耐え、憎しみの連鎖を切ることを主張しながら、己のスタンスによって読者たちに
完結後もつづく憎しみの連鎖を生み出すことで、その実践を求めてくる岸本先生は大した漫画家だってばよ。