今回はこの辺で鑑定開始。

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君の能力は『因果』だ。スタンドのヴィジョンは昆虫のような脚が四本生えた小さな金属製の輪で、無数に存在する。
このスタンドは群れ同士が絡まり合って『鎖』を形成し、更にその鎖を編み上げて『蜘蛛の巣』のような網を形成する。
これが生物や物体に触れると、スタンドの網は対象内部に深く根を張り、その対象が『網』を仕掛けられた時点以降に引き起こす『因果』全てに対して、見えない『鎖』を絡ませる。
そして、本体である君が対象を直に『引っ張る』ことで、このスタンドは対象が起こした『出来事』を、まるで『時間を逆流させる』かのように『引き戻す』ことができるのである。
この際、対象が『起こした出来事』について、どの『因果』を引き戻し、どの『因果』をそのままにするかは、君自身の手による『引っ張り加減』を調節することで、自由に選択することが可能だ。
例えば、このスタンドを仕込んだ『銃』で他者を『射殺』した後に『引き戻し』を行えば、『銃弾』を銃まで逆流させて『未使用状態』にまで戻し、なおかつ射殺した対象は『死んだまま』にしておいたり、
あるいは『銃弾』を戻すと共に対象が『死んだ』という事実すらも逆流させて『無かったこと』にしたり、『銃弾』を対象の『体内』に残したまま対象が死んだことだけを『引き戻し』たり、
対象は自分が『射殺』されたという『記憶』を持っているか持っていないかも含め、全て君の『指先の力加減』で決定される。つまり何らかの理由で君自身が『精密』に動けなければ、その分だけ『引き戻し』も大雑把になるのだ。
また一方で、物体ではなく空中に『網』を張り、受け止めた『運動』や『エネルギー』を網自体の張力で『跳ね返す』ように逆流させることもできるが、『網』を張る速度そのものは速くないため、戦闘での防御に使うには先読みが必須だろう。
なお大きさに関わらず、『網』を張れるのは同時に『一つ』だけだ。
このスタンドは“ミルトン・スミス”より『スティミュラス』と名付けられた。