第63話「白銀御行は読ませたい」

「わぁぁぁんわぁぁぁん」と号泣する圭に驚く御行
御行「学校で嫌なことあった?」
圭「この漫画がもう泣けて泣けて……!」
漫画の話かよと呆れる兄に「馬鹿にするなら読んでみれば良いよ!」と漫画を渡す圭
御行「俺もう高2だぞ漫画で泣く訳……うぉんうぉおおん」
圭「ほら見たことか!!泣けるでしょ!!」
御行「こんなん泣くわーー!!」
圭「恋したくなったでしょ!!」
御行「めっちゃ恋したいわーーーー!!」
今回手にした漫画は純愛泣ける系の少女漫画!
少女漫画ながら男性も楽しめる作品も多く、読後は強烈な「恋したい」欲求に襲われがちである!!
御行(少女漫画だと思ってナメてた……やるじゃないか別冊マーガレット……明日うっかり四宮に告ってしまいそうな程の恋したいテンションになってしまった……)
「四宮に読ませれば向こうから告白してくるのでは?」と考えるが、少女漫画を男である自分が薦めてしまうとお可愛いことエンドが予想されるためにある作戦の実行を決める

翌日、御行は学校に例の少女漫画を持っていき、生徒会室で石上に「妹に薦められたんだが中々泣ける感じで……」と話す
石上「僕これで結構な読み手なので先の展開読めちゃうっていうか泣かせにきてるって気付くとシラケちゃうんですよね
あっほら来ましたよお涙展開…チープだなぁ…うわ全然ダメ…ここで泣いてください感が丸見え……丸見えだったのに……ぐやぢい……」
白銀「ほら見たことか!泣けるだろ!」
石上「泣けちゃうーーー!!」
白銀「恋したくなっただろ!!」
石上「キラキラな恋したくなっちゃったーー!!あーーどっか出会い無いかなぁ」
白銀「この生徒会には女子が三人もいるだろ…ほら伊井野とか」
石上「伊井野かーー……まぁなくはないんですけど現実的じゃないですね、僕あいつにすっげー恨み買ってますし」
白銀「そうか……」
石上「んで四宮先輩は家の格が違いすぎて無理」
と聞いてホッとする白銀
白銀「残るは藤原だが」
石上「藤原先輩か……」「……」「……」