実は地球人類は遥か彼方のマゼラン星雲より飛来したマゼラン人に
既に滅ぼされて跡形もなく消滅している。ちなみにマゼラン人とは言っても
彼らは全身を機械化した機械生命体である。

マゼラン人は地球人類を滅ぼしたが、研究対象として少数の人類の飼育を
月の内側をくり抜いた小空間で実行していた。管理を容易にする為、
文明は中世程度に設定しその進歩を禁止。不要な増殖を防ぐ為、巨人と
言う名の天敵をも創造した。それがまさしく作中世界の真実の姿である。

つまり壁内人類とは鳥かご内で飼われている小鳥や実験動物のような存在
である。しかし、高度な文明を保有するマゼラン人にとって人類は研究対象
としても、価値のある物ではない事が程なく明らかになり、やがて月人類は
マゼラン人の娯楽の対象に格下げされた。

マゼラン人は壁内世界人に対抗する壁外世界人なる存在を創造し、その2勢力
の戦いを賭けの対象とする事で日々の娯楽に利用していた。また話がつまらなく
なってくると、時折月人類の記憶をリセットして、新たな設定を作り歴史を
再スタートさせるといった事も行われていた。

だから月人類が300年以上前の歴史を知っているという事はまずない状態になっていた。
ちなみにこれは物語では直接語られない裏設定です。マゼラン人は鳥や小動物、あるいは
虫の形をしたカメラ付偵察機や、時には人型の偵察兵などを利用して月人類のすべての
行動を記録している。その様子は時たま描写される事はあるかもしれません。