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第二に、TRPGとオリジナリティは、実はあまり相性がよろしくないという点。
参加者同士でイメジを共有する遊びである以上、自分や他人がイメジできない、よく理解していない概念はセッションの進行を阻害してしまいかねない。
そしてオリジナリティの純度が高ければ高いほど、この危険性もまた同様に高くなってしまう可能性がある。独自の発想が浸透するには時間がかかるからな。

そもそもTRPGのルールは和洋問わず、何らかのかたちで「何か」を再現するためのものになっているのがほとんどのはずだ。
その何かとは、自分が感銘を受けた神話や伝承、映画やドラマ、小説や漫画、演劇や楽曲、日常生活などの一部だったり全部だったりする。
要はイメジをアウトプットするにはイメジ元をインプットしておく必要があり、その結果がどこかで見たお馴染みのモチーフになってしまうのは必然なのだ。