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倉庫の中には巨大な鍋が用意されていた。中にはグツグツと湯がその中に食材が放り込まれるのをいまかいまかと待っていた。
「今日はカニ鍋だぁ♪」
満面の笑みで人間は言った。
「まさかこの中に・・・」
翠星石は青ざめた顔で言いかけた。すぐさま首を振る。
「ま、まさか、そんなわけないですぅ! 人間が人形を食べるなんて、いくらデブ人間でも・・・」
「そのまさかなんだよ」
人間は翠星石を持ち上げ眼を見つめながら言った。
ツゥーーーー
翠星石の右頬に涙が一筋つたった。
「やめろですぅ! 翠星石なんかくったってうまくねぇですよ!」
「それはやってみなくちゃわからんだろw」
そういうと人間は天井からつるされているフックを手繰り寄せ、翠星石の顔に近づけていった。
「ヒィィィィィィィ、そんなもの近づけるなです! あぶないです!」
キリキリ
「ウゥゥゥゥゥ、痛いです! 痛いです! 痛いです!」
翠星石の額にフックが押し付けられている。すると、
パコン!
見事にフックが翠星石の額にねじ込まれた。
「ヒギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァ! 翠星石はゼッタイ、ゼッタイ、ゼーーーーーーーータイッ、お前を許さないです!」
「あっそ。本当に威勢がいいなw」
人間は手を離した。
チャラン チャラン
宙吊りになった翠星石をあわれむかのように鎖がなった。
「ヒグッ、ヒグッ」
翠星石の顔は涙でグチャグチャになっていた。
「いいかっこだな」
人間はそう言うと手元にあるスイッチを押した。
ウィィィィィィィン ガチャ ウィィィィィィィィィン
フックが鍋へと近づいていく。