>>81
  ブィィィィィ...ンン... イィィィィィ...ィィィィ...

物質転送装置が不気味に鳴動し機械全体が奇妙な光に包まれるとガラスケースの中の翠星石の姿がかすれて見えなくなっていく。
転送装置が翠星石を電気分解したのだ。そして装置を介してデータ化した翠星石の体の情報が隣のケースに送られていく。
見よ、もう一方のガラスケースに人型の何かが実体化してくるではないか。翠星石の体が再構築されていっているのである。

それは始まりと同様に終わった。奇妙な機械の輝きも不気味な鳴動もなくなっていた。
ただ違うのは始めに翠星石が入っていたケースは空になりもう一方のケースに翠星石の姿があったということだ。

「けけけけけけっ!!!スゲェ!転送実験は成功したぜwwもちろん副作用付きでなぁwww」

ガラスケースの中で翠星石はうめいた
「ん...す、翠星石はどうなったです...?」
と...

「ここはどこ?体が動かせない...僕はどうなったんだ?翠星石」
「蒼星石...私は...いったい...ここはまさか地下の...」

「そ、その声は蒼星石におじじっ!!??い、生き返ったですか?!!どこ?どこにいるですか!!!?」
「翠星石...首が...目が痛いよ...よくわからないけど君の背中?みたいのいが見えるよ?」
「こ、これは翠星石の...何ということだ!あの転送装置を使ってしまったのか!」

「どういうことですか?感覚がまだ戻らなくて、よく状況がわからねぇです!鏡!鏡はどこですか?」

翠星石はケースから立ち上がって地下室を鏡を探してさまよった。そして運よく大きな姿見の鏡をみつけることができた。
翠星石は自分の姿を鏡で見た
「えっ...?」
翠星石は始め自分の肩のところに珍妙な腫瘍ができているのかと思った。だがその奇妙な腫瘍は口をきいた。
「やはり...あの欠陥品を使ったのか...」

「お...おじじ?!!!?」