>>51
はは〜ん、こいつ、また良からぬことをたくらんでいるに違いない。
この翠星石という人形は外見は可憐で大人しそうな顔をしているが、だまされてはいけない。
実はとんでもなく性悪な悪魔人形だ。
乱暴な言葉づかいはもちろんのこと、暴力まで振るう。
いつも年下の雛苺をいじめまくるし、僕の部屋の窓ガラスをしょっちゅう割りまくる
しかもワザとだ。僕もこいつにはピアノ線で足をひっかけられた(足切断したらどうするんだ!?)こともあるんだ。

この箱も何かの悪さの仕込みに違いない。僕は翠星石の悪事を阻止すべく箱の中身を確かめるために中身を確認することにした。

ビリッビリッ!
僕は無造作に箱を包んでる包装紙を破く。
僕の手の中で破かれ握りつぶされた紙に印刷されたクマのブーさんの笑顔がゆがみ引き裂かれていくのを目の当たりにした翠星石が悲鳴をあげる。

「あああっ?!(泣)ブーさんがっ!何するですか!もっと丁寧にはがせですよ!
それは夕飯の手伝いの“ごほうび”で、のり からもらった翠星石のとっときの宝物ですぅっ!!それをと、特別に使ったのにですぅ〜!」

ぬわにっ!!『夕飯の手伝い』だぁ?!
まさかあの晩の花丸ハンバーグ『卵の殻が混入された目玉焼き』に『何かの小骨が入っててそれが喉に刺さるハンバーグ』『下水のような味のソース』
を作ったのは、翠星石だったのか!?どうりで!!作りなれてる姉ちゃんが、そんなミスするのか?と思ってたが...
ちっ、どうりで夕飯の時に翠星石の顔を見たら目をそむけるはずだ。
顔を赤くしてうつむいたのは「してやったり」と興奮してたからってワケか?!
この悪魔人形め。