2012年からスタートしたアベノミクスでは、財政出動の代わりに中央銀行である日本銀行を使って、異次元の量的緩和という名目で、
実際は「財政ファイナンス(中央銀行が政府発行の国債を直接買い上げる政策)」と同じような政策を展開してきた。
政府に逆らえない中央銀行総裁が登場したのも、日本経済の「失われた20年、30年」と無縁ではないだろう。

何かこの『失われた30年』と言う表現に違和感がある。

ニュアンスとして『本当はまだまだ成長できたけど、その成長を失った30年』と言う事なんだろう。

この言葉自体にどこか過去の日本への郷愁があって『本当はまだやれるけど、
日本は本気出してないだけだ』と言うニュアンスが感じられる。

バブルが実力以上のものがあっただけで、そもそも日本にGDP2位を確保するだけの経済力が本当にあったのだろうか。

人口や面積など、国のキャパを考えたら、いつかは中国やインドといった大国に抜かれるのは自然の摂理で、
それに小さな日本が対抗するにはどうすれば良いかを考えるのが本来の形であったと思う。

実力以上のGDP2位によって、日本全体が自身の力を過信していたのでは無いか。

そのような意味で変な自信を持ってしまい、努力を怠った時間が『失われた30年』なのかもしれないな。