あおり運転の取り締まり強化。ドライブレコーダーとアダプティブクルーズを活用したい
国沢光宏 | 自動車評論家
1/17(水) 15:27

警察が”あおり運転”の厳格な取り締まりを行う方針を打ち出したのは大いに評価したい。難しいのが「どうやってあおり運転と認定するか」だ。
100%警察に任せることは難しいと思う。そもそも警察の誤認取り締まりなどいくらでもある。下の動画は有名。
ドライブレコーダーの黎明期に紹介されたもので、長い間、誤認取り締まりを受けても泣き寝入りしかなかった。
このケースも「動画」という証拠無ければ切符を切られている。
ttps://www.youtube.com/watch?time_continue=38&v=WH4Wk-JGhXI

あおり運転の場合「車間を詰められた」とか「幅寄せされた」というだけでは判断出来ない。
先行車の速度が落ちて追いつき、結果的に車間距離詰まるケースなどいくらでもあるし、斜め前方のクルマが突如寄ってくるようなことだってある。
前者だと先行車からすれば車間詰まって危険を感じるし、後者は幅寄せされたように感じることだろう。
もちろんいずれも危険な運転パターンながら、犯意の無いミスだ。

これを短い動画や警察の視認などであおり運転と判断され免許取り消しになったらどうか?
逆に、本当に悪意のある車間詰めや、幅寄せなら1度でも事故になる可能性あって危険。難しい判断が必要になってくることだろう。
いずれにしろ警察が身内(検察や裁判所を含む)だけで判断するということは忌避したいところ。
こういったケースこそ陪審員のような社会の常識が反映される制度を立ち上げるべきだと思う。

また、自分の身を守るためにも、ドライブレコーダーが絶対必要になってくる。続発する誤認取り締まりに対し絶大な効果を発揮しているからだ。
あおり運転や幅寄せと判定された際、前後の状況が重要。これまで事故になったケースを見ると、必ず何か起きている。
そういった「原因」あってのあおり行為や幅寄せは明らかに危険行為だと判断していい。けれど「原因」なければ、単なる判断ミスだと思う。