ZEV規制は、昔の米国の禁酒法と同様、いずれ消滅すると思う。

こういう法制度や規制を決めているのは、役人や政治家で、それを称賛する
ように報道しているマスコミたちも、ほとんどが文科系脳の人間だから、
技術的に可能かどうかの検討はまったくせずに(できずに)、規制を作り、
ムードを盛り上げているだけ(自動運転も同じ)。

ZEV規制を作った人たちの考えは、こう言うことだろう。
今までの燃費規制や排ガス規制も、制定当時は達成不可能と思われていた高い
目標を、技術進歩によりそれが達成できたではないか、規制目標は少し高す
ぎると思われるほど高いほうがよいのだと。
しかし、それは複雑系の内燃機関だからこそ様々な改良余地があって結果として
達成できたのであって、充電池と電気モーターの組み合わせでは、改良の余地
はほとんどない。
それは電気エネルギーは貯められないとう物理法則から来ているので、高い
目標を掲げさえすれば技術は後からついてくるという過去の経験則は通用しない。

電池の最大の欠点は、航続距離でもエネルギー密度でもなく、駐車中にも
どんどん進む経年劣化にあると考えている。日本では1日当たりの車の
平均稼働時間は30分程度。あとのほとんどの時間(23時間30分)は駐車
していることになるが、その間にもどんどん劣化していく。これは
内燃機関にはない特徴だ。
新しいうちはいいが、日本では平均して新車から13年、世界的にみると、
20〜30年くらい使われる。

いずれこの致命的欠点に気づいて、ZEV規制は禁酒法と同じ運命をたどると
考えている。理想に走りすぎると失敗する(EUの移民問題も同様)。
遠い将来、もし革新的な電池が開発されて、たとえば旅客機が電動化するような
ことになれば、オレもEVを購入するけど...。