井上尚弥は本当に強いのか?
これはいい疑問だ。
強い、このたった一言は実はボクシングにとって永遠のテーマでもある。
それを解決しようという一つの試みがPFPだろう。大雑把に言えば印象で強いやつをランキングしようと言う試みだ。
そのPFPで揺るがない歴代最強はシュガー・レイ・ロビンソンだ。
だが彼は実に19敗もしている。
革新的なボクサーとして最高の地位は与えられるにしても、最強はちょっと違うんじゃないかと思う人も多い(だが時代が違う、あの時代で175勝とか狂気の沙汰だ)。
では27戦27勝27KOという完璧なスコアを唯一持つエドウィン・バレロは史上最強だろうか?
実は私は良く知らないのだが、多分ボクシングマニアは誰もそう思わないのだろう、ランキングに入っても上位になることはない。
というわけで「強い」というのは実に定義のし難い言葉であり、井上尚弥が本当に強いかどうかは、たとえこの先連戦連勝を続けても、決定的な答えは出ないだろう。
しかしこの問題こそ、ボクシング好きにとっては好きである限りは永久に追求し続けなければならないテーマである。
だからボクシング好きはなかなかやめられないのだ。