IBF世界Sバンタム級タイトルマッチ(16日、後楽園ホール)王者として情けない敗戦だ。岩佐はドヘニーが前に出てくるスタイルということは分かっていたはず。

序盤から丁寧にジャブを突き、中間距離を保てば、相手は懐に入れない。自分の距離で闘うことができれば、間違いなく勝てる試合だった。
2回以降、簡単に懐に入られ、左ストレート、フック、ボディーを浴びる展開が続いた。その一方で、手数が圧倒的に少ない。これでは相手にポイントを与えてしまうだけ。完全にリズムを崩してしまった。

 1、3、11回には岩佐のパンチが相手を捉え、ダメージを与える場面もあった。せっかくの好機だが、その後にパンチをまとめられなかった。おそらく、相手のパンチ力を怖がっていたのだろう。作戦が失敗した上に勇気もないのだから、当然の敗戦だ。