井上の強さは認めつつ
現状での限界を指摘したつもり
貶める意図はない
チャンドラーやピントール(いずれもオールタイムのバンタム10傑候補)
と接戦した村田英二郎の限界は80年代の日本ボクシングの
(それも最も層の厚いバンタムでの)限界をも示していた
攻防一体の技術、やわらかさ、俊敏さ
井上はこれら当時の壁をすでに突き破っている
それでもなお、上記レジェンドにあって井上に欠けるものがあるとしたら
すなわち"シグネチャー"ではないだろうか
たしかに右をフェイントにした左フックはすばらしい
しかしあれが世界の超一流所にも通じるシグネチャー・ムーブだろうか
渡辺の速いストレートはどんな対戦者にも脅威を与え続けた
(ローマン以外には)井上にとっても同じだろう
井上がさらにレジェンドの壁を破るためには右の多彩さが不可欠と思う
有体に言えば日本人が苦手とする右アッパーの完全習得である