薬師寺戦では1Rはフットワークを使って左右のパンチをバランス良く繰り出していたが
2Rの途中から突然左が全く出なくなりフットワークを使う余裕すらなくなった。
3R以降は左手骨折で左が出せない焦りと骨折による痛みで集中力が完全に切れてしまい終始薬師寺ペース。
目の異常な腫れ方は左手の骨折による出血の影響によるものであり、決して薬師寺のパンチが強かったというわけではなかった。
こんな状態の辰吉なら、リチャードソン、ラバナレス、サラゴサ、シリモンコン、アヤラ、ウイラポンの誰であっても6R以内にはKOしていただろう。
しかし、薬師寺はこんな状態の辰吉に対してKOはおろかダウンを奪うことすら出来ず、またダウンのチャンスすらなかった。
薬師寺は弱いとは言わないまでも強いチャンピオンではなかった。