暫定王者と休養王者は辰吉人気が元で広まった悪しき制度。
この悪しき制度は王者の意識を堕落させる元凶だ。

一日でも長く王座に君臨していたいという本音を満たしてくれる甘い制度。
故障を理由に肩書きは世界王者のまま長期休養できる蜜の制度。

リチャードソン戦後、防衛戦を延期しながら一年間休養王者だったのが辰吉だ。
辰吉以前は故障で防衛戦が出来ないと王座剥奪されて一位と二位で決定戦して新王者をつくり
剥奪された元王者は新王者に挑戦して勝たなければ王者に返り咲けなかった。

辰吉の時はラバナレスと李(辰吉が延期した初防衛戦相手)の勝者ラバナレスを
WBCは暫定王者に認定し暫定王者としての防衛戦(オカンポ戦)もやらせた。
本来なら辰吉が防衛戦出来ない時点で王座剥奪か返上するべきだった。
ラバナレスが新チャンピオンで辰吉は挑戦者としてやるのが筋だった。

ところが暫定王者なんてものを認定したおかげで王者の意識が狂い始めた。
辰吉は休養王者で甘い蜜を吸ってしまった。言い訳を覚えてしまった。
王者の肩書きのままテレビ出演、網膜裂溝で入院長男出産時のドキュメンタリー・・・
下手に防衛戦してすぐに負けるより、故障すれば引っ張れるしテレビも本も売れるし・・・

次の試合で、目の故障は勝手に無言の言い訳としてのエネルギーをまとい周囲に広がってゆき
ドラマ性を帯びファンたちの意識にも浸透してゆき 結果ファンも本人も勘違いさせていった。

そして運命ドラマを決定づけたのがシリモンコンに勝ってしまったこと。
辰吉の脳内ドーパミンとエンドルフィンの洪水で意識が狂って今現在の姿だ。