街乗りMTBは唾棄すべき存在。

街乗りMTBを見ると80〜90年代の頭のおかしいMTBブームを思い出す。
冬はパジェロでスキー。BMGは広瀬香美とユーミン。
夏はパジェロで湖畔のオートキャンプ場でバーベキュー。ゴミを撒き散らしてバカ騒ぎ。
キャンプの足代わりにMTBを載せていく。
まあチャラい使われかただがそこまではまだ許せた。ちゃんとフィールドで乗るんだからな。
ビーパルがMTBに着目して大プッシュしていた。
しかしそこからファッション感覚で一般人が街で乗りはじめてからおかしくなった。
バカ一般人だけでなく自転車趣味人までもがMTBに1.25の細いスリックタイヤを履かせて
アスファルト最速マシンだなんて嘘を吐きバイクメッセンジャースタイルで走るのがカッコイイと浮かれる。
草なぎメンバーと浅野温子主演のホイチョイ・プロダクションズの映画がそれに便乗。
ジャイアントがメッセンジャーバイクと銘打った自転車を発売。

ブーム最後は美容師だの古着屋だのいったチャラい職種のアンちゃんたちの間でDHバイクの街乗りが人気。
インテンスやフォーズ、イエティ、
今の台湾製のニセ物ではなくまだアメリカ製だった頃の倒産前の本物のキャノンデール
そういったメーカーの高額なDHバイクをカスタマイズして街乗りでダラダラと乗り回すのが流行った。
アンちゃんたちはバイクブランドやパーツブランドの名前ばかり覚えたがRDの調整すら出来ない始末。

この悪性MTBウイルスが猛威を振るい自転車業界を荒野にした悪夢は忘れられない。

ブーム末期にスコットのクロモリMTBが捨てられていたのを見た。
コンポはディオーレXTの7速だったのは覚えているので
フレームはリッチーがデザインしたタンゲプレステージだろう。
フルリジッドで古臭いから捨てたのか?ほんとうにもったいない。

今のロードブームも同様の道を歩んている。