>>81
博士とのプロジェクトの「雲行き」がおかしくなってきた時、私は「最後の仕上げ」のひとつを渡しませんでした。
それはハンドル・バー(笑)。

「ハンドルバーの形状を教えてくれ、あるいはサンプルを送ってくれ、、」というFAXが毎日のようにきました。
しかし、私の処遇と支払いが宙に浮いたままで、何から何まで教えてしまうのはいかがなものか?
「こっちへの謝礼なりなんなり、はっきりとしてくれ」というわけで現物も写真も渡しませんでした。

あの車輌は、日本人に多い、身長156〜163cmぐらいの女性にも乗りよいように、トップチューブを詰めてあります。
初心者が乗ることも考えた小系ということで、ハンドリングとの兼ね合いを考えて、ハンドルは「スロー」なほうがよい、
とステムは長めになっています。ですので、あれ以上ステムを伸ばすのは無理。
私の想定していたハンドル以外ではポジションが出ません。

最新型ではサドルーステム間を伸ばしたかもしれませんが、当時のデビューした頃のものでは、トップチューブの長さに
???と思った人も少なくないはず。

博士は結局閃かず、苦し紛れにただの真っ直ぐな棒のような、水上スキーハンドルを入れてデビューさせました。