誰か採点してくれ

本拠地、Quicken Loans Arenaで迎えたIND戦Game7
レブロン酷使の48.5分、口の中から異物が出てき、DFも勢いを見せずTTは不倫し惨敗だった
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「来年はNo Lebronだな」の声
無言で帰り始める選手達の中、HCルーは独りベンチで泣いていた
2016Finalsで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今のCLEで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」ルーは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、ルーははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰って2K17で難易度ルーキーのGSWをボッコボコにしなくちゃな」ルーは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、ルーはふと気付いた

「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ベンチから飛び出したルーが目にしたのは、最上席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにAll in!が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするルーの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「ブラザー、シューティング練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返ったルーは目を疑った
「カ・・・カイリー?」  「なんだルー、居眠りでもしてたのか?」
「や・・・山口メンバー?」  「なんだルー、かってに山口を犯罪者にさせやがって」
「リギンス・・・」  ルーは半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
PG:レブロン SG:レブロン SF:内川 
PF:レブロン C:レブロン 6thレブロン 
暫時、唖然としていたルーだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
レブロンからヘッドバンドを受け取り、コートへ全力疾走するルー、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、ベンチで冷たくなっているゴリラが発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った