4.手紙 ★★★☆
フォーク調のアコギが軽快に響き続ける今作では唯一明るい曲。それでもアンニュイ雰囲気が漂う。
冷めてるさだまさしみたいな彼女の歌い方は良い意味で声優らしくない。逆に歌詞は若干スイーツ(笑)っぽい。
手拍子と共に軽くジャムって終わるアウトロは西部の酒場でサングラスのデブが酒を飲みながらギターを弾いてるのが思い浮かぶ。


5.eye ★★
本人作曲。
マリンバの下降旋律とコンガが眠気を誘う。
次のフィナーレに備えるインタルード的な曲。


6.[ri:plei] ★★★★
タイトルは記号を使ってるのでちゃんと表記できなかった。
ここまではアコギ中心でゆったりとしていたが、締めはエレキが前に出てアップテンポに攻めて来る。
古臭いギターの音質のグループサウンドだが、歌が穏やかな女性Vo.なので新鮮。
シンガロングできそうなキャッチーなサビは一度聴いたら口ずさんでしまう。
しかし、こういったアップテンポ曲になると、今までダルそうな空気でごまかしてきた彼女の歌唱力が気にならなくもない。
それでも、ラストを飾るに相応しい曲だろう。


総評 ★★★☆
声優CDにしては珍しくアコギを中心としたアコースティックな1枚。
声優×アコースティックは儚い/切ないといったのが多い中、アンニュイ/クールな空気を作り出しており、ほかの声優CDとはまた違った趣がある。
普段の役柄からは考えられないクールな菊池志穂の歌声は特別上手いというわけでもないが、媚びた感じがまったくせず、アルバムの曲とよく合ってると言えよう。
ファンと盛り上がるのでなく、ファンを突き放したような楽曲/歌は一般のアニソン好きにどう聴こえるのかわからないが、個性的ななかなかの佳作ではないだろうか。