“子供向けアニメ”の役割とは? 宇宙をモチーフとした「スタプリ」が伝えること【藤津亮太のアニメの門V 第52回】

https://animeanime.jp/article/2019/11/08/49525.html

そもそも子供向けアニメ(ここでは大雑把に小学校低学年までを対象にした作品と考えておく)は、まず「欲望を開放する」という入り口が設定されている。

観客・視聴者は「かわいくなりたい」「おいしいものをいっぱいたべたい」「おもいっきりあばれたい」といった感情を登場人物に仮託することで、日常生活の中では発散しきれない思いを、フィクションの中で擬似的に発散するのだ。
子供向けアニメの主人公が、おっちょこちょいでオープンな性格なのは、こうした欲望をてらいなく開放させるため、という側面もある。

これを『プリキュア』シリーズにあてはめると、「かわいくなりたい」は変身という要素として、「おもいっきりあばれたい」はバトルの要素として融合した形で作品に盛り込まれていることがわかる。