この物語の終着点であろうシビュラシステムが廃棄される時、つまりシビュラシステムと朱が心中する時は、どういう条件が達成されている必要があるのかな。
シビュラシステムがその高コストかつ反倫理的な体質にもかかわらず存続できており、そればかりか輸出さえされているのは、
日本については鎖国しているという条件があるからだし、輸出先では限定的な運用をされているからだ。
そしてこれらは、「世界が国家による統制と平和を失い、軍閥が割拠する暴力の巷と化している」ことが、前提条件となる。
いわば危機状況における必要悪、緊急避難がシビュラシステムだ。
となると、世界に平和が戻れば戻るほどシビュラシステムの必要性は減じていき、一定程度の平和が確立されたら、シビュラシステムの維持コストと反倫理性は社会がそれを維持できないまでに高まる。
となると、シビュラシステムと朱ちゃんの心中を防ぐには、平和を破壊する組織的な工作が必要だろう。
そもそもあんな高度な兵器のマンーマシンシステム、戦乱の世界のなかで、いったい誰が供給してるんだ?
もしかして、ピースブレイカーは、シビュラシステムの自己保全活動なのでは?