まぁ、「リズと青い鳥」の場合、“中高生“や“「聲の形」で掴んだファン”に見て欲しい映画として、
世に出したとは思うよね。

問題は、その対象にしたかった中高生は「コナン」観て、満足して帰っちゃうのよね。

昔、「R.O.D」や「かみちゅ!」で人気の舛成孝二監督が初めて劇場版を撮ることになって、
「『R.O.D』か『かみちゅ!』の劇場版でも撮るのかな?」と待っていたら、
「宇宙ショーへようこそ」という、“オリジナル”の“一般向けアニメ”を撮ったんだよ。
観たから言えるけど、粗削りだけど、昔の、武田鉄矢が主題歌歌ってた時期の、
大長編ドラえもんを思わせる良い映画だった。
(実際に主題歌を歌ってたのはスーザン・ボイルだったけど。)
ただ、観て気が付いた。いや、観る前から気が付いていた。
この映画、客入らないわ、って。

だって、ほぼ同時期にドラえもん上映してるんだもん。そんな客、みんなドラえもんに行くわなw
全然入らなくって、舛成監督、それ以来オリジナルアニメ撮って無いのよね。

「この世界の片隅に」の片渕須直監督も「マイマイ新子と千年の魔法」で
似たような事をやらかしてたわな。
作品の出来は凄く良いんだ。ただ、作品の対象にしたお客が来てくれなかったんだ。

「リズと青い鳥」も出来はいいと思う。物凄く。
ただ、前掲の2作同様、いやそれらよりはまだマシだけど、あまり上手く行ってない。
わざわざ「響け!ユーフォニアム」の名前隠して、「聲の形」の最新作であることを押し出したのに。

映画の宣伝CMは夜中しか、深夜アニメの時間しか見なかった気がするし、
一般向けの露出も、正直、上手く行ってたと思えない。
(「響け!ユーフォニアム」のファンがメインで、他の京アニ作品のファンすら獲り込めていないみたいだし。)

その辺の問題は、今後の京アニの課題なんじゃないの。
ジブリが一度制作部を潰した辺りから、ポスト・ジブリを目指して動いてる京アニのね。