>>516
真昼のイルミネーションはたしかに読みごたえのある短編小説なんだけど、あの小説の主題を突き詰めると、
実は、あの短編は、登場人物は夏紀と希美のふたりでなくても成立する。ある意味、誰と誰でも成立する。
登場人物が他の誰かと誰かであっても語り口が多少変化するだけだろう。
久美子と麗奈、希美とみぞれ、優子と夏紀、あすかと香織、晴香と葵、はたまた葉月と緑輝でも小説の主題自体が損なわれることはなかっただろう。
でも、夏紀と希美が起用されているところががなんとも。あるいは、他の短編とのバランスを考慮しただけのことなのか?
しかし、そんな些末なことはどうでもいい。ただあれは、とびっきりの短編小説だということだけだ。