アニメ版と小説版はある意味別物で、どちらかというと前者は性善説、後者は性悪説で描かれているきらいがある。
アニメ版しかみていない人々との見解の相違が顕われてくるのもむべなるかな。特に傘木希美という少女については。

小説版の読者でもある私は、アニメ版の見方にどうしても小説版からの先入観、ある種のバイアスがかかってしまう。
小説版を読むときには、逆にアニメ版の世界観に影響される。
そして、それはどちらが正しいとか間違っているということではないのだろう。

だから、アニメしかみていない人々の開陳する意見が時に的外れなものだと感じても、
なるほど、原作未読だとそんなふうに感じるものなのかと興味深くそれらを拝聴することにしている。

しかし、この響け!ユーフォニアムなる世界の創造主、すなわち神が原作者であるなら、
やはり、原作原理主義が正統で、それ以外は異端だということになるのだろうか?

否、そのような不毛な神学論争をしても誰にも益はない。
それぞれの響け!ユーフォニアムをそれぞれの料簡でエンジョイすればいい。それだけだ。