ペンギン・ハイウェイ
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公式サイト
http://penguin-highway.com/
8月全国公開
配給:東宝映像事業部
原作:森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』(角川文庫刊)
監督:石田祐康
キャラクターデザイン:新井陽次郎
脚本:上田 誠(ヨーロッパ企画)
音楽:阿部海太郎
制作:スタジオコロリド
キャスト:北香那、蒼井優
© 2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会
VIPQ2_EXTDAT: default:vvvvv:1000:512:----: EXT was configured 映画館で予告見てびっくりしたんだけど、いきなり老婆の声が聞こえて主人公の少年の祖母かな?と思ったら
若くて綺麗なお姉さんが発する声だった
なんであんなに声が老けてるの…
実写映像にするなら蒼井優ってイメージはわかるんだが、声だけ取り出すとあんなに酷いとは このスタジオのジュブナイルSFは失敗しまくってるからなぁ
ノルダもファスナーのやつも、世界観の土台になる日常描写が嘘臭すぎて全然入っていけないんだよな
ちょっとした台詞や動作の違和感が無くなってるといいが クリアファイル多すぎ問題とか言ってたら、もっと判らんものがついてきた 主人公のショタが水着を奪われてフルチンになるシーンはぜひアニメで見たい
このシーンカットしたらクソ決定 5月末に完成ってえらい早いな
どっかで先行上映でもするのかな 君縄の完成披露試写会(六本木ヒルズ)が7/7で公開8/26だから、8/18公開なら6月中に完成披露試写会やる可能性はあるね。
その場合、映倫の審査考えたらギリギリ間に合った感じで、特段早いわけではないと思う。 ほとんどの客はSFと知らずに来るだろうからそこがギャップになるかもしれない
終わり方もふわっとしてるし
あえて言うと「打ち上げ花火〜」に近い 脚本は上田誠なんだから、仕上がりは監督次第だな
花とアリス殺人事件の蒼井優は良かったよ、今回はわからんけど
あれ傑作なのに話題にならんよな >>40
おねショタ好きなら原作読んで絶対損はない >>17-18
実は森見よく知らないんだが、取りあえず映画作品として見て、
こっちの方が惹かれるものはあるなぁ
爽やかでストレスなく楽しめそうと言うか
夜は短しとか見た目の偏見だけどちょっとサブカルな雰囲気がきつくて…
ルーまで行くとよかった
あれは湯浅でもオリジナルなんだよね? 夜は短しは原作は面白いんだけど、映画はいまいちだったよ
なぜか無理矢理、春夏秋冬の四篇の話を「同じ一夜にまとめる」という変な改変をやったせいで ネトフリで見直したけど、映画館で見たときより何故かすんなり見れた
星野源の芝居が違和感ありまくりだったんだけど、見返すとそうでもなかった
ロバート秋山とか巧過ぎて感動すらした
あ、夜は短し歩けよ乙女の話です 作品関係ないけどヒゲは剃ったほうがいいと思うよ監督 巨匠感でも出したいんじゃね
30で髭ボーボーて
他の同世代の原画マンはまだまだ先輩に揉まれてるなか自分は「使うほう」だと誇示したいんだろう
そういう薄っぺらさが作品に出てる >>29
予告見てまず思うのはこれだな
蒼井優の声がババ臭すぎて聞くに耐えない 森見の面白いのはもうアニメ化しちゃったからな
あとは凡作しか残ってない アオシグレはフミコの告白の二番煎じみたいなモノだったけど
ロリの描きこみは良かった
あれは監督由来のものなのか、それとも作監のおかげなのか‥‥ 作画がきたねぇなぁ
あと登場人物が叫んでるだけの典型的なクソ邦画臭い 相変わらずCG背動のスーパー移動シーンしか見所がない
大したことのない表現を何作使い回してんだよ せっかくイオンシネマの試写会当たったのに行けそうもない… 原作を読み始めた
まだ最初のほうだけどこれ、アニメ化難しそうだなぁ 今日イオンシネマで大規模試写会あるから感想いっぱい来るね 来月の月末公開なのにもう試写会あるんだ?
君の名はの時も8月末で公開2二か月前から試写やってたけど同じ戦略だな
出来に自信があるんだろうか? 未来のミライに注目度で負けてるから、今日の試写会のレビューでどうなるかだな。 試写会でたった今見てきた。
原作も何も知らなかったけど、いいお話だったなぁ。
蒼井優の声もいい感じでお姉さんらしさをだしてた。
どれくらい売れるかは運もあるし興味ないけど普通に一般受けする出来。 確かに蒼井優の声はクセがありすぎるんだけど
いやらしさを感じさせずに包容力があってピッタリだと思…いや好き嫌いはわかれるかw
絵柄がにてるのと(キャラデザは違う)少年と年上のお姉さん関係性・突飛な世界観から
なんとなくフリクリを思い出した。
あとおっぱい。 アニメに疎いし全く事前情報しらないけど試写見てきました
舞台挨拶のLVがあって主人公役の北香那さんて人が誰?だったけど、舞台挨拶の中で竹中直人にだったか言われてた通り、アニメの中では全然違う声になっててびっくり
それが上手いし違和感なくすんなり台詞が耳に入ってきて非常に快適でした
蒼井優の低音も嫌らしさ軽減と少年とお姉さんという普通なら考えにくい交流を物語の中で成立させるファクターになってて
全体的に印象が良く爽やかだった 子どもの頃の夏を鮮やかに思い出す良い映画だった
終盤は文庫版解説の萩尾望都の言葉がよぎりつつ映像と相まって泣いてしまった
あとアオヤマ君が本当に「アオヤマ君」って感じで大変良かった
これで北香那さん声優初挑戦とは恐れ入った まあ今回は原作あるしなぁ
原作読んでるけど石田祐康の資質と合致する要素も多い
勾配のある街が舞台とか、カラフルで玩具みたいな建物が多いとか
主人公の同級生の女の子も、外国の子に見える栗毛とか、
けいおんのムギにハマってアオシグレでまんまムギのキャラ出した石田がいかにも好きそうなキャラ
コロリドは美術レベルだけは高いんで、あの映像センスで原作の本筋だけそのまま映像化すりゃ大きな失敗はないと思う 脚本が壊滅的にダメだから優秀な原作を持ってくることで、壊滅的な脚本のダメさをカバー。
ローニャがこれやって全くダメだったんだが。この方法でやればうわべだけ作業的にアニメ化することになる。
ローニャの宇宙構造とか輪廻とか、ゴローは全く分かってなかった。 ローニャはCGのレベルが鑑賞に耐えないレベルすぎた。
今日映画終わった後子供がなんでお姉さんペンギン出せるの?って聞いてきて
お母さんがさあ?そういうもんじゃないの?って答えているのが聞こえてふいたわw
原作がそうなんだからとはいえ相変わらず脚本ひでーわ
でも未来のミライは根本的に全てひどかったからまだこっちの方がマシだわ。 >>75
ペンギンとミライどっちも見た人?いいなあ早くも比較できてw >>77
ミライなんか今週あたりから毎日どこぞのシネコンで試写会やりまくってるから
ちゃんと応募すればどこかで見れるだろうに。
ペンギンは今日全国拡大試写だったからほぼほぼみんな当選してるよ >>78
試写で見るのが選択肢に入ってないからなぁ
一般公開して自分の都合に沿った時間で見ないと楽しめないのよ
ペンギンは点数で言えば何点だった? ペンギン見た人に質問なんですがアオヤマくんの水着がいじめっ子に奪われてフルチンになるシーンはありましたか? >>81
ありがとうございます
そこがカットされてなくて安心しました
もちろんアオヤマくんのチンコが見えないことは分かってますがお尻とかは見えましたか? ツイッターで難解だと言ってる人が何人かいたけど、そんなに難しい話なの? なぜ○○からペンギンが出てくるのかとか、海って何なんだとかを劇中で解説してるのが難しいと感じたのかも。
そこはそういうもんなんだと流すとこだと思うんだけどね。 あーなるほど
むしろ子供のほうが素直に受け入れて観れるのかもね キャストは豪華だし蒼井優が上手いのは確かだけど
そもそもスタッフがほぼ知らんし
ぐぐっても実績らしきもんがないw 観に行くのは確定だからバレ防止にスレ離れるよ
公開したらまた会おう! 原作読み終わったけど、これは人を選ぶんじゃないかな
恐らくおねショタノスタルジー全開なかんじにして押し切るんだと思うが
肝心の物語が意味不明すぎて、入っていけない人は必ず出ると思う 原作がシンプルな話だから、原作を飛び越すような映画には絶対ならないんだろうな
予告のペンギンの雪崩とか、石田のことだからあそこをフミコやアオシグレのアレみたくするんだろうなってのは透けて見えてるし
物語の薄っぺらさに手を入れてなければ良くて佳作にしかならなそう
まあ冗長な原作をタイトに引き締めれば案外ノスタルジーものとして生きるかもしれんが
それにしても、お姉さんとショタの一点しか見所がないんじゃ映画としてはちょっとな… 残念!体の中に性の概念が乏しい小4じゃ全く萌えない!小5後半か小6からでないと萌えん。 原作が微妙なのもそこなんだよな
主人公が子供すぎて意識や認識が曖昧だから
お姉さんに対する恋心がよくわからない、感情移入し辛い
「年上のおっぱいの大きいお姉さんには憧れるモンだ」
っていう無条件の前提のもとでしか書かれてない
ひょっとしたら改変してるかもしれんが、原作のまんまだったら脚本が弱いな 原作は構造が完全に時をかける少女だから
またこのテのが好きなアニヲタに絶賛されそうだなぁ
もうアニメ映画はこういうのやめろとウンザリするが 確かに二本見比べたら未来のミライよりマシだったわ。
っていうかあっちが脚本がとっちらかりすぎてひどすぎ。 いうてこっちも大した映画じゃないでしょ
原作がつまんないし
どうせ原作と同じで何のきっかけもなく主人公が閃いて謎解きして
ペンギンやら海やらには何の必然性もないんだろうし
で、最後にお姉さんと○○して終わりでしょ?
アニヲタって時かけとかあの花とか、主人公の思い人が○○な話ほんと好きな 原作知らない試写会組だけど時間移動要素なんてまったくなかったよ。
時かけというよりは、フリクリに近い。 映画化ってのは原作を更新するようなものが無きゃやる意味がないと思うんだよな
原作に忠実な、なんて原作読んでろとしか思わん
映像化が難しい作品、とかなら映像化それ自体に付加価値も付くけど
コレの原作なんて日本のアニメ監督なら誰でも映像化出来そうだし
して、この原作をどう更新するかと言うと
それは『お姉さん』じゃなくて、同級生が鍵だと思うな
原作も、一見少年とお姉さんの関係に比重が置かれてるように見えるが
実はお姉さんとの絡みは少なく、同級生との絡みのほうが圧倒的に多い
『お姉さん』というのはあくまで象徴的な存在でしかなくて、アオヤマ君のキャラクターを掘り下げるのだとしたら
その周囲の、ハマモトさんやスズキ君をちゃんと人間として描かなきゃダメだろう
特に、あらゆる点で主人公の鏡面存在的なスズキ君をどう処理するかで監督の力量、着眼点が問われる
ハマモトさんとの距離感も微妙なところではあるけど、アレンジのし甲斐があるとしたらスズキ君だろうな
この作品は究極的には『男の子』な話だから
ハマモトさんとかお姉さんとかに注力するようじゃダメだぞ >>95
時かけと言ってるのは『時間移動』じゃなくて
当たり前に存在していた人間が実は○○で最後○○してしまう
という構造だよ >>97
ああ、そっちかスマン。
アニオタ関係なく、大昔からある物語の1パターンだとは思うけど。 それと、この原作は性的なメタファーが非常に多い
周期的に体調を崩すお姉さんは生理の象徴だろうし
お姉さんが体調を崩すとアオヤマ君はお姉さんとコンタクトが取れなくなる
これは、アオヤマ君が生理というのもを知らないからだろう
終盤の、大量のペンギンが海に突撃するのも受精のメタファーだろうし
そういうところをどう処理するかが気になる
この作品はとにかく「男と女」というテーマが強い
原作では、アオヤマ君を三人の女が取り巻いている
お姉さんと、ハマモトさんと、妹の三人
妹は本筋に全く関係しないのにやたら描写が多い
特に、昼寝してる間にお母さんが居なくなって妹が泣き出すシーンは絶対削れないだろう
原作は、おっぱいがあるか無いかで女性を学術的に分別していたアオヤマ君が
明確にそれぞれの女性への感情的認識を区分けする話でもある
そういった部分がちゃんと描けていないと、なんのこっちゃわからんただのジュブナイルSFになってしまう
コロリドは毎度ストーリーテーリングに大問題があるけど、いかがなものか
今回はヨーロッパ企画の上田誠が脚本で間に入ってるようだが 映画の前に原作本を買おうと思ったのだが、
文庫版の表紙がアニメ絵柄にリニューアルされてるのはいいとして、なんででかでかと「アニメ映画化決定!」って書いてるの…
普通こういうのは、帯に書くもんだろうが
表紙にばっちり書いてあるからカッコ悪いことこの上ない
(逆にこれだけ表紙の宣伝部分を隠さないよう帯がついてなかった) 自己解決
これ、表紙まるごと帯というか、表紙2枚重ねなのか…なんでそんな仕様なんだろう
まあ元々の表紙に変えられるから安心した 作画が良かったから、前売券買ってしまった...内容はあまり期待してない 作画には期待しないほうがいいぞ
参加してるの若手アニメーターばかりだろうから
予告時点でも、正直劇場作品としては質が低い
お姉さんが缶を投げるシーンなんかも全然腰入ってないわりに物凄い缶飛んでて違和感ある
「動いてりゃ満足」ってんならいいけど 宣伝に使ってるところだけキレイで
それ以外は汚い
ここのいつものパターン ムビチケ買ってきたぜい
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up120310.jpg >>105
えっ、マジで?!
上映時間118分らしいけど全編予告のクオリティーじゃないの? >>107
予告の絵がいいと思うなら大して気にならんと思う
俺は「いつもの勢いだけの作画だな」としか思わないし
そういう人間が見るとクオリティのバラつきが気になるスタジオ
技術が未熟なのに難易度の高いコンテ平気で切るし >>110
なるほど
てかこのスタジオの作品観るの今回が初めてなんだよねーw 試写会見ずに一人で、〜に違いないってこのスレで言い続けてるからねぇ
本上映がはじまって手のひらを返すか、逆に誰かが褒めても
いいや駄作だって言い続けるか… そうか、当たり前だけど公開後は新規客が増えるんだよな
新規客用リンク
過去作のフミコの告白
https://www.youtube.com/watch?v=0QqT1P4VO30
ポレットのイス
https://www.youtube.com/watch?v=l03lLXvUx7k
他いくつかの作品の動画は、コロリドのサイトなりつべなりに転がっているはず フミコはかなり前に観たことあった
そっかーあの監督なんだ。えらく上り詰めたもんだねえ 全然実績も無いのに何で劇場アニメの監督が出来るのか不思議
アオシグレは可愛かったけど作品としてはクミコの焼き直しだし
映像作品としてはそれほど評価出来るものでも無かったから
今回のペンギンが正念場だな これもコロリド作品なんだね
https://youtu.be/D5hEPmYWajk
ぶっちゃけどれも作りが同じw 試写で見たけど糞暑いから爽やかさを求めて早くまたこの映画を見たくなった
主人公の男の子は理屈っぽいけどよくある偏屈とかアウトサイダーじゃなくて前向きで素直なのが好感持てたし、家族もちゃんとしてて良い一家。
ハマモトさんは聡明だけど嫉妬もしたり感情が明解で自分には共感しやすかった >>115
それで結局作れなかったから原作つきにしたんだろ
練習を商業でやるのがおかしい
先人の下について下積みしてこいよ 北香那のショタボイス最高
軽部アナ・笠井アナ×「ペンギン・ハイウェイ」特別映像(キャスト&音楽の魅力編)
https://www.youtube.com/watch?v=H5yBlPDNllA >>122
https://youtu.be/437br5hNfrQ?t=197
ここ、作画ヘタだなぁ・・・
スロー調なのか激しく叩いてるのかよくわからない
なんか頬を手で押してるみたいな勢いしかない
そのわりに叩いた瞬間に頬が真っ赤になってる
ちゃんと人間の動作と向き合ってない実にコロリドらしいシーン
んでまた新井陽次郎の「ジブリの血脈」とか言ってるけど(実際は動画しかやってないくせに)
そう言って出てるのがこのシーン
http://dotup.org/uploda/dotup.org1588702.jpg
この「><」みたいな眼やめろよ・・・萌えアニメじゃねえんだからさぁ・・・
こういう漫画記号的表現を映画に入れ込むの宮崎駿が一番嫌ってたやつじゃん
俳優の表情をこんな風に描く映画を信用出来ないんだわ あとこのハマモトさんのビンタシーン、コンテも微妙
本編ではもう少し前後の流れがあるんだろうけど
ここ、原作ではもっと傍観的な印象だったぞ(元々アオヤマ君のほぼ完全一人称視点で進む作品だし)
大人達に阻まれて手を出せないアオヤマ達が立ち竦んでるところに、ハマモトさん一人がバッと飛び出して急に叩く
この本編映像では歩き詰める動作をハマモトさんの背中から映して叩くシーンも画角が甘く、
スズキ君の顔が叩かれるモーションを映したいのか、ハマモトさんの主観映像的なのかどっちつかずで印象が微妙
総合的に、叩く腕の画面の映り方といいハマモトさんの主観的なイメージが強い
ここは何もしない男共と対比して、「女らしさ」を傍観的視点から描かなきゃいけないシーンだと思うがなあ
まあ本編のハマモトさんの描き方次第ではあるけど
一人称視点の描写の原作を映像化する際はこういうところに気を配れないと
シーンの視点の設定が曖昧だと途端に原作の良さは無くなってしまう
やはり、原作の文学性を無視したただの映像化っぽいな このシーン、原作を抜粋してみよう
そのとき彼女は、駐車場の奥のテントにスズキ君たちがいるのを見つけた。
「なぜスズキ君たちがいるの?」
ハマモト先生は「スズキ君たちには調査に協力してもらっている」と言った。
「彼らから森の奥で起こっている現象について連絡があってね。それで今回の緊急調査が決まったのだ。
森の中のことは彼らがよく知っているから、いろいろと話を聞く必要がある」
そのとたん、ハマモトさんはぼくとウチダ君の手をふりほどいた。栗色の髪をサッと払って、まるれロケットみたいな勢いで彼女は駆け出す。
ハマモト先生は「待ちなさい!」とつかまえようとしたけれども、冬眠明けのクマみたいにゆっくりした動きなので、彼女はらくらくと先生の手をすりぬけてしまった
「つかまえてくれ!」
先生の声で、調査隊の人たちがハマモトさんをつかまえようとした。彼女はひらりひらりとその人たちをかわしながら、あっという間にスズキ君たちのとろこへ走っていった
スズキ君たちがびっくりして立ち上がっている。
ハマモトさんは手をふりあげて、スズキ君の頬を平手打ちした。大きな風船が破裂したみたいな音がした。スズキ君が自分をかばおうともしなかったのは、あまりにびっくりしたからだと思う。
ぼくもスズキ君と同じ立場だったら、きっと同じようにぼうぜんとしただろう。となりにいる調査隊の人やコバヤシ君たちもみんなびっくりしていた。
彼女が「一生ゆるさないから!」と駐車場全体に響くような声でさけぶと、まるで今にも泣き出しそうにスズキ君の顔がゆがんだ。
「なんだよ」とスズキ君はうめいた。「なんだよう」
追いついたハマモト先生に無理やりひっぱっていかれる間も、彼女は「ゆるさない!」と繰り返した。
これまでの人生で、あんなに怒っている女の子をぼくは見たことがない。 この場面の原作の記述の仕方は、やはりアオヤマ君から見たハマモトさんの衝撃的行動、というニュアンスで描かれている
小説では『〜した』『〜している』といった叙述の差異で、作中で起こっている出来事の時間の進み方の印象が操作される
『〜した』といった過去形の体を取っている描写は、叙述の速度が比較的早いとされる。語り手が見たことを、回想的(要約的)に語ってる印象があるから
『〜している』『〜する』といった現在進行形の表現は、叙述の速度が遅く、リアルタイム的、臨場感を重視した表現とされる
この一連のくだりの記述はどうか。
ハマモトさんが駆け出すシーンは”まるでロケットみたいな勢いで彼女は駆け出す”と現在進行形的な描き方がされている
そこからハマモト先生や周囲の大人達が阻む手をかいくぐって行く様子は、『つかまえようとした』『あっという間に走っていった』と要約的に描かれてる
そしてスズキ君が叩かれるくだり。『びっくりして立ち上がっている』という現在進行形の語りから
『大きな風船が破裂したみたいな音が”した”』
『あまりにびっくりしたからだと”思う”』
『ぼくもきっと同じようにぼうぜんとした”だろう”』
『みんなびっくりして”いた”』
という、アオヤマ君から見た過去形の記述でまとめられている
ハマモトさんが駆け出して詰め寄るまでの動作と、頬を叩く動作では、明らかに前者のほうが行為としてはボリュームがあるのに
詰め寄る行為と叩いた行為では、後者に対する記述のほうが明らかに分量が多い
これは『ハマモトさんが叩くまで』の印象をあえて抑えて、叩いた後の周囲の驚き、つまり鳩が豆鉄砲食らったような感覚を表現したかったと思われる
最後の段の『駐車場全体に響くような声で』という記述
ここでも明らかに、叩いたハマモトさんのポジションでなく、それを遠巻きに見てるアオヤマ君の傍観的視点がある
そして『これまでの人生で、あんなに怒っている女の子をぼくは見たことがない』
アオヤマ君が、ハッキリと女を『男とは違う生き物』と認識した瞬間だという表現
原作はここでひと段落つく。ページが終わって、次のページは「○」記号から始まり、作中の時間が少し飛ぶ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています