偏見かも知れないが日本の映画ヒョーロン屋はアニメの演出も見慣れていない、
こうのさんの原作漫画も読んでいないという程度の手合いがザラに転がっていたし、
アニメしか見ない層には戦時のドキュメンタリーも戦争映画も見ない甘ちゃんが
珍しくなかった

それに対して、海外の一流評論家であえてアニメを見ようという気概がある人は
当然のことながら戦争映画も高いレベルの作品を山ほど見ているし、戦時社会に
関する教養だって深い
今更アニメで描かれたところで戦時の庶民生活に驚くほどヤワじゃないし、
戦争を題材に扱っているからといって映画としての整合性や演出に対する点を
甘くするほど批評家としてひ弱じゃない

片隅持ち上げは狭いギョーカイムラ社会の内輪ぼめという骨格をあえて置いても、
日本の浅薄な批評屋が現代マンガの社会性に驚き現代アニメのテンプレ的な演出に
驚いただけ+狭い趣味のゆるふわ好きアニオタが戦時の常識に驚いただけ、
というしまらない事態でしかなかったわけで

そんな情けないムーブメントは、海外の見巧者の間には当然起こらなかったし、
それはあえて外国産アニメを見ようとする海外の一般観客にしても同じだった、
ということだろう。


バ片隅信者は片隅ごときを「戦争映画として画期的!」などと無知無学をさらし
海外の批評家の点が辛いのを「日本の歴史や戦争下の社会を知らないから、話が
理解できないんだ!」などと、自分のサイズに合わせて穴を掘る式の浅はかな認識を
垂れ流していたものだけれど、現実はまったく逆だったんだとしか考えられない