このコラムのコメントで語られた「どの人物も気が触れている」というのが
映画片隅を信奉するローカルコミュニティに起きている状況なんだな

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「『この世界〜』は戦争の悲惨さを希釈してゆるふわ系女性キャラを投入しただけの
薄っぺらい話にしか見えませんでした」

「戦後、原爆症に苦しみつつ、現代の感覚からすれば倫理的に道徳的によろしく
ないことをしてでも、必死に生活していた人たちの話を聞いてきた自分からすれば、
こんな恵まれた人、いたとしても片手で数えられるだけだろうし、そんな人を
取り上げてもな…と」

「主人公は戦争の悲惨さから少しでも逃避しようと、精神的におかしくなってしまった
女性なのかなとすら思ったくらいです」

「すずだけでなく、どの登場人物も完全に気が触れているんじゃないかと思いました。
平和な現代でも家族が空の骨壺で戻ってきたら軽口なんて叩けないでしょう」

「読んだことはないのですが、原作の漫画の方は少し違うようなので、大衆受け
(ゆるふわ大好き男性相手に)するように映画は改悪されたんでしょうかね」

「先日、憲兵役の俳優が映画祭で憲兵のコスプレをして批判されたのですが、
片渕監督はその批判に対して「悪役をきっちり演じた彼の仕事は否定されるべきでは
ありません。」と見当違いなことを言っています。
『この世界〜』は大衆受けを狙った結果の改悪ではなく、もしかしたら監督自身が
信じている『本当の戦争』を再現した作品なのかもしれませんね」