■ストーリー
よくある設定。よくある展開。これに尽きます。良く言えば王道ですが、目新しさもなく先が読めてしまいました。
日常パートはもちろん、終盤にかけての災害パートでも、この映画を見て「あのキャラクターのようにやってみよう」とか
「あの行動が周りの人間にこういった影響を与えるんだ」といった、視聴者が共感して得られる小さな教訓がないのも致命的です。
ただただ二人が理由なく通じ合って、意識して、ようやく出会う。それだけの話になってしまっていて、
例えば「恋人や友人や家族を大事にしよう」とか思えるだけでも心に残るものですが、そういったものが一切湧き起こりません。
この映画にジャンルを付けるなら何でしょうかね。「恋愛」でもないし、「日常」「災害パニック」でもない。
ここがハッキリしないから、メッセージ性が感じられなかったんだと思います。

■映像
正直、綺麗です。けど素晴らしくはありません。
ひとつの画を視聴者に綺麗に見てもらいたいからと過剰に綺麗に描いてるのに違和感ありまくりです。
ストーリーに目新しさがないから映像で差をつけましたと言わんばかりでした。
人物の動きに関してはすごかったです。終盤走り回るシーンとか、細かい描写がとても良く、ここはスタッフさんに脱帽です。

■音楽
別に某バンドのファンではありませんが、挿入される歌はどれも良いと感じました。ただ歌が長いとも思いました。
BGMは特に頭に残ってません。

■総評
・よくある設定とストーリーで展開が読めた。
・彗星の落下位置がおかしい。糸守市を通り越して分裂してるのに、戻ってきた?
・やっぱり俳優声優はダメ。演技は良くても声の出し方が声優とでは違いすぎます。
・口噛酒を主人公が飲むシーン。ドン引きしました。
もちろん三葉の半身ってことで繋がる意味があるのでしょうが、もっと他に例えられなかったのでしょうか。
・メッセージがない。監督は何を伝えたかったのか。残るものが無い。