この映画って一見すると「死の運命にあるヒロインを主人公が懸命に努力した結果、その運命を覆す物語」のように取れるけれど
それ音楽と映像による錯覚だと思うんだよね

瀧が口噛み酒に辿り着く過程なんて都合よく町の景色だけは覚えてて偶然町を知る人に送ってもらえて根拠は無いけど衝動に導かれて山に登り印象に残った婆さんの言葉に奇妙な確信を持って酒を呑んだだけじゃん
変電所爆破は瀧の努力部分だけど結局失敗して「三葉じゃ無いとダメだ」が結論でしょ
そして三葉が到着したから町長の説得は必ず成功するので省略
瀧の努力は無意味でありあくまでも瀧は巫女に未来の情報を渡す為だけの駒だと思うよ
新海が
「もう1つのレイヤーが『君の名は。』には、あります。ボーイ・ミーツ・ガールの下側にあるものは、少女が夢のお告げで人々を災害から救うという話です。」
って言ってる通り人々を災害から救うのは瀧でも無く少女自身でも無く「夢のお告げ」なんだよ
災害から救われるまでは全てがムスビの確定された予定調和

この2人が運命に打ち勝ったのは「忘れる運命だったのに忘れ無かった」っていう1点だけだろ