>>541
制作時のエピソードで、新海が大人三葉には別に付き合っている相手がいる設定で書くつもりだったらしいのですが
川村元気に「それだと視聴者に絶対に伝わらないからダメ」と路線変更を迫られたそうです

そこから邪推するに、新海の意図としては「お互い別々の人生を歩んでいても、魂で結ばれた運命の相手がどこかにいて
いつもその人のことを心に想う事、それこそが大人が感じる、いつも満たされない思いであったり
いつも何かを探しているような、そんな切なさの感情の正体」と書きたかったのではないかと思われます
これは秒速の時に貴樹が別の人と付き合っていても満たされない、というところともオーバーラップする部分ですね

補足すると、新海は処女性という視点で女性を書いておりません
それは作中の女性キャラが「化粧をする」とか「煙草を吸う」という描写から読み取れ、これは宮崎駿の書く
「戦う少女」と対比すると明らかでしょう

体の関係とか初めての相手とか、そういった表層的な関係より高い次元で「運命の相手」を書いているのであれば
他の人との関係性を持っているかどうかは些細なことであり、その関係性のあるなしで運命の相手との価値が変わる
わけではないとなり、ならば新海が大人三葉をどういう「設定」に落とし込んでいるか想像に難くない気はしますが
作中では不明とされているので、どう考えるのかは視聴者次第かと