兵庫県尼崎市で21年前、暴力団抗争に巻き込まれて専門学校生が射殺された事件で服役した暴力団組員小野勇信容疑者(53)=札幌市中央区南五条東2丁目=が、出所後、当時捜査に協力した男性から現金25万円を脅し取ったとして、大阪府警は25日、同容疑者を恐喝容疑で逮捕したと発表した。
小野容疑者は「脅し取った事実はない」と否認しているという。小野容疑者は85年9月、兵庫県尼崎市内のラウンジで対立する組関係者を狙って発砲し、店内にいた専門学校生堀江まやさん(当時19)に流れ弾を命中させて殺害したとして逮捕された。
殺人罪などで懲役18年の実刑判決を受け、昨年7月に出所していた。捜査4課の調べでは、兵庫県警の捜査に事件当時協力した堺市の会社経営の男性(52)に対して今月11日、
「お前のおかげで懲役に行ったんや。金で済ましてやる。500万円くらい出せ」などと言いがかりをつけ、「出所祝い金」として現金25万円を脅し取った疑い。
射殺事件をめぐっては、堀江さんの遺族が小野容疑者の所属していた組の組長らを相手取って損害賠償を求める訴訟を起こし、全国で初めて暴力団の使用者責任を問う訴訟として注目された。
この訴訟は、組長側が4千万円を支払うことで95年に和解が成立した。

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