「たわけ!」

 祝い膳に付けた箸を止めた高山氏は怒声を放った。口の中のものを吐き出す勢いで、側近を叱り飛ばしたのだ。

 「来賓が少なくて申し訳ありませんが、何分、総本部さえも使えない有様で人が集まりにくいもので──」

 そう詫びる側近の言葉をさえぎってのことであった。そして、高山氏はこう続けた。

 「わしがいるとこが、本部じゃ」

 まさに七代目宣言である。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191106-00068248-gendaibiz-soci&;p=2

「付き合いきれん」

 早くも下された、宣戦布告の厳命──。居並ぶ山口組幹部たちは、愕然としたという。

 「いまはそんな時代じゃない。戦争なんてしたら、とんでもないことになる」

 「ムショ(刑務所)ボケしたんじゃないか」

 声を潜めて、そんな感想を漏らした。一方、当代たる司組長は、

 「付き合いきれん」

 と匙を投げた。さらには中枢幹部も、

 「戦争ごっこするなら、(ヤクザを)辞める」

 「絶対にやらない」