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神戸山口組と山健組の断末魔

 中田は女を大阪淀川区・神崎川駅近くに囲っていた。
12月3日、中田は最後に会おうとして女の部屋を訪ねたが、女は外出していて会えなかった。
仕方なく中田はお供も連れず、神崎川駅近くで一人でいたところ、兵庫県警に逮捕された。

 中田は消息不明だった時期、地元である和歌山県御坊市の秋祭り、東京のディズニーランドに女と一緒に出かけている。
和歌山県警と警視庁は中田のこのときの動向を探知し、ホテルに女と偽名で泊まった容疑で逮捕状(詐欺容疑)を用意していたという。
両警察は兵庫県警に一歩先を越されたわけだ。

 もちろん山健組・中田広志組長の逮捕は神戸山口組にとって取り返しのつかない損失である。
神戸山口組の戦力は山健組以外にはなく、神戸山口組は手足を失ったも同様だろう。
しかしそれ以上に、中田組長が上述の事情を抱えて、弘道会系組員銃撃事件を単独強行したことが明らかになれば、
それに衝撃を受ける神戸山口組と山健組のメンバーは少なくないだろう。

 現在、中田組長は拘置所に入っているが、
山健組に「誰か身代わりを立ててくれ。俺がやった、中田組長の逮捕は間違いだ。そう名乗り出てくれる者はいないか」と言づてているらしい。

 T氏は言うのだ。

 〈山健組は自壊する段階に入った。残された命脈はわずかのはずです〉と。

溝口 敦