1トン覚醒剤密輸事件の陰で「あぁ、ヤクザもつらいよ」
7/1(月) 6:01配信

「『ほら見たことか』と関係者は思ったはずですよ。
昨年末、自衛隊の哨戒機が韓国海軍からレーダー照射を受けたことや、
トランプ大統領の来日で海上警備が厳しくなり、“ブツ” の密輸が延期続きだったんです。

 だから今回、一気に3回分を密輸しようとしたら、案の定、捕まってしまった。
1トンなんて、リスクが大きすぎたんです」

 覚醒剤密輸に詳しい関係者がそう話すのは、6月3日に静岡県南伊豆町の港で、小型船から過去最大量1トンの覚醒剤が押収された事件のこと。

 押収された1トンの覚醒剤は、2kgずつの袋で、約500個に小分けされていた。
燃料用の携行缶やポリタンク、ペットボトルなども押収された。
「船外機は通常4基。だが今回は覚醒剤が重すぎてガソリンを積めず、2基にした」という。

「もともと10年前から、台湾や香港の実業家が出資し、おもに台湾から日本へ密輸する『覚醒剤定期便』ルートを、日本の組織との間に作っていました。

 1回に約300kg、これを年に数回密輸してきたのです。出資者たちは摘発の危険を察知し、今回を最後にやめようと思っていました」