再統合を目指す六代目山口組でくすぶり出した司派と高山派の暗闘
キーマンは任侠織田代表【溝口敦特別寄稿】
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57638
8月に飛び交った山口組の「再統合話」の背景には何があったのか。『山口組三国志』を上梓した溝口敦氏の特別寄稿−−。
知られざる再統合話の深層
分裂した山口組の再統合話が8月に飛び交ったが、9月になると、任侠山口組の6代目山口組合流は織田絆誠代表による
「作り話だ」ということで済まされそうになった。
確かに6代目側には任侠・織田代表の復帰を望まない一派がいる。竹内照明若頭補佐など、服役中の高山清司若頭
(注:本来はタカの字は「はしごだか」だが、表示の関係で「高」とする。タイトルも同様)の強い影響下にある
6代目幹部たちである。彼らにしてみれば、織田代表が復帰してしかるべき地位を得た上、山口組改革に乗り出すなど、
もってのほか。想像したくない事態にちがいない。
だが、任侠の再統合話は現実に存在したし、今なお存続し続けている。いずれ近々再スポットを浴びるはずだ。
今年6月から6代目側は、とりわけ司忍組長が中心になって、任侠の執行部に使者を送った。「六代目に戻ってもらえないか。
そのために織田代表と話し合いができないか」というのだ。
同じころ任侠の執行部に入った復縁話は3ルートあったという。そのうち2ルートは六代目側の直参
(直系組長)が使者だったため、任侠側は「信用できない」として最初から相手にせず、
一般人が使者だった1ルートだけをまともに扱い、真っ正面から対応した。