還暦近い爺さん達が、
揃いも揃って蛇腹着て、
とあるお店で毎月恒例の同窓会。
高校生だったあの頃へタイムスリップできる空間だ。
まずはしゃがれた爺さん達が押忍の連呼。
直立不動で先輩を出迎える。
それに応じるが如く年金暮しヨロシクの70代の先輩達が、
大ガニ股の愚連隊歩きで店の席に着く。
この店のマスターも一家OB。全身ピンク色の出で立ちで、
別名シカンのぺー師匠ってアダ名が付いたほどだ。
酒が入った面々が感極まった所で、
ピンク色の出で立ちのマスターが得意の生ギターを引っ張り出して来た。
そう、おきまりのあの曲の時間だ。
生ギター演奏で「人として」の大合唱がはじまる。
皆肩を組み涙し、あの頃のように大号泣で大合唱。
次の曲は「想い出がいっぱい」。
この曲でボルテージが最高潮に上がり、
皆大号泣して歌えなくなる。
そして最後は皆肩を組んで校歌斉唱。
それで幕を閉じる。
こんな宴が毎月行われている。