天皇を呼ぶとき、たんに天皇とはいわない。敬意を込めて、本来「天皇陛下」と呼び習わすしきたりになっている。陛下とは、皇太子や宮家の殿下、上級将校をの閣下などと同じ尊称である。
陛下と呼ぶ者が階段の下におり、そこから取りつぎを通して奏上することから、こうした表現が生まれたと考えられている。
しかし、単純に考えると、天皇自身を陛下と呼ぶのは、どこか変な気がしないわけではない。まるで、天皇が階段の下におり、もっと上の存在がいるかのような印象を受けるのだ。実は、ここにも秘密がある。
大嘗祭において、皇太子は天照大神の御魂を身に宿すことで天皇になる。いい換えると、天照大神の御魂は天皇霊なのだ。
本来、天皇とは天照大神のことを指すのであり、天皇という字を「天の白い王」と分解すれば、そこに白く輝く、天の王、つまりイエス・キリストの姿が見えてくるだろう。