10年くらい前の事件
受刑者に菓子や薬提供、謝礼受領 神戸刑務所で出入り業者/兵庫
 神戸刑務所(兵庫県明石市)は30日、刑務作業の指導員として出入りしていた金属加工会社の30代の元男性社員が、約1年半にわたり受刑者28人に菓子や文房具、風邪薬など計500点以上を不正に提供していたと発表した。

 元社員は外部との手紙のやりとりの仲介もしていたほか、暴力団関係者らの受刑者に携帯電話の番号を伝え出所後にうち3人と接触。物品提供などの謝礼として計6万5千円も受け取っていた。

 同刑務所は物品提供に気付かず、受刑者の持ち物検査を怠ったなどとして主任看守ら計15人を減給などの処分にした。

 2月に物品提供が発覚し、内部調査していた。元社員は発覚後に退職、刑事処分の対象にはならない。

 同刑務所によると、元社員は2007年8月ごろから今年2月、所内の2工場で作業する受刑者にチョコレートなどの菓子、せっけん、筆箱などの文房具、風邪薬やレンズ付きフィルムを渡した。
金属加工の材料に紛れ込ませるなどして持ち込み、看守らの目を盗んで渡していた。

 元社員は「受刑者に要求されて渡した。断ると品質を落とされるのではないかと思った」と話している