牧野親分は、任侠道を追求する極道だった。
弱きを助け、強きをくじく。
堅気には迷惑をかけない。
そんな今では失われたような精神を持っていたのである。

街中で堅気相手に威張り散らしている者を見かけたら、牧野親分は烈火の如く怒った。
代紋をちらつかせてシノギをするような者に対しても怒りをあらわにしたのである。

しかし、代紋ではなく肛門をちらつかせる者に対しては、心から褒めた。
牧野親分自身もチンをあらわにして、その心意気に応えたのである。

そのチンは、木の棒のようにカチカチだ。
それを見た堅気は「堅い木みたいですね」と言ったという。
堅気が堅木に驚いた瞬間である。