除染廃棄物仮置き場で殺人、死体遺棄 稲川会系元組員に懲役30年判決

 東京電力福島第1原発事故による除染廃棄物の仮置き場だった福島県西郷村の農地で知人男性を射殺、遺体を埋めたとして
殺人と死体遺棄の罪に問われた住所不定、指定暴力団・稲川会系元組員、小野光被告(45)と福島県郡山市の無職、佐藤正樹被告(43)の裁判員裁判で、福島地裁は9日、小野被告に懲役30年(求刑無期懲役)、佐藤被告に懲役20年(求刑懲役23年)の判決を言い渡した。
宮田祥次裁判長は、拳銃の入手や犯行場所の選定など、「確定的殺意に基づく計画的犯行で、殺人の中で相当に重い事案」と指弾。
一方で、小野被告が金銭トラブルとなった被害者から、家族に危害を加えるとほのめかされていたこと、佐藤被告が遺体を埋めた場所を供述して真相解明が進んだことなどを酌量した。
判決によると、2人は共謀し、平成27年8月、住所職業不詳の堤利幸さん=当時(45)=を射殺、重機で穴を掘り、遺体を埋めた。