>>99
読んで頂きありがとうございます。

ヤ○ギシの名を出して頂きましたがその通りで、当時こういう自給自足の暮らしに憧れて農業をはじめる人は結構いました。

ヤマギシは最も成功した例だとは思いますが、そこまで大規模でなくても
エコビレッジだとか共同農場だとかナントカ村だとか農業をしながら共同生活をする団体がいくつもありました。

この話に出てくるルンペンはそういった共同生活でなく
もっと自由気ままな一人での暮らしを好んでいたようですが
思想的には似たようなものを持っていたのではないかと思います。

なぜ笛を吹いていたかについてですが、土地柄なのか時代なのか私の子供時代
こういう何をしてるかわからない人がやたらでかい声で聞き取れないことを宣伝しながら鳴り物を鳴らしている光景を見ることがあり
彼についてもそういう人をモデルとしています。
(今住んでいるところは都会ですが車で何か鳴らしながら回ってる車とか壁一面に政治的宗教的な張り紙を貼ってる家とか見ます。
また、清野とおるさんの東京都北区赤羽という漫画にこんな感じの人が出てきます)
おそらく本人としては表紙画像のような福音伝道者のつもりなのではないかと思います。

作者的には「たまに見かける町の狂人」というか「こういうのいるよね」という感覚なのですが
その経験を共有していないと背景として埋もれることなく謎の人物として浮き上がってしまいますね。

他にも昭和の衛生観念の低さやセキュリティの雑さなど、共有認識がないとそんなのありえるのって感じでしょうし
ある意味異世界ジャンルの一種なのかもしれません。

この笛吹きを簡単に説明すると
「学業は優秀だったが集団生活になじめず政治宗教にかぶれ山にこもって暮らしてる、時々里に出てきて鳴り物を鳴らしながら歩く変な人」
なのですが、実際のところ、町で見かけるそういった人たちが本当はどのようなバックグラウンドを持っているのか(持っていそうか)
遠巻きにして通り過ぎた人たちであり、深い掘り下げは出来ていません。