思い出を残しておく
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初めてヒロシと出会ったのは、なんと出会い系のテレホンレディーの仕事をして繋がったのが始まり。
ヒロシはその日誕生日を自分でスパゲッティを作って食べたと言っていた。
日付けが変わってすぐにヒロシに繋がった。
ヒロシ30歳になりたて。
私28歳。30歳になるなんて重たく感じたラスト二十代の出会いだった。 最近思い出すこと。
保育園の夏の遠足のこと。
小野浦海岸の海の家へ行って砂遊びした。
みんなでバスに乗って、私は赤い少し変わった形の水筒ぶら下げて。
その時、小さな真っ白な壺貝をいくつもいくつも拾ってティッシュに包んで大切に持って帰った。
遠足の後日、クレヨンで小野浦海岸で遊んだ絵を描いた。
私は、漢字で小野浦海岸って看板をスケッチブックの中に収めた。
キラキラした海と砂浜を今でも鮮明に覚えている。
白い塔があって、その下で遊んだ。 ヒロシは私が夜中に副業していたサクラバイトの相手だった。
私はズルくて、会話をして興味を持ってもらって何度も指名してもらう仕事の仕方だった。それでも一人一人の特徴や趣味、好みの話題をノートにまとめて、一晩で何万も稼げる事もあった。
ヒロシは最初、すごく偏屈なことを話す人で、変わったオタク風で自分の話をひたすらしていた。そして、しばらくして
自分とこんなに話ができるのは、きっとあなたも相当変わってる。
こんな人は他にはいない。
と言い出した。
だいたい次の話す日にちや時間を決めてから電話を切るのに、その時は話す気があるならメールしてきてと言われた。
私が@の前は?と聞いたらシャムシャムと答えたので、それだけじゃわからないから、携帯会社は?ときくとauと
きっと縁があればそれだけで必ず会うことになる。
そう言ってヒロシは電話を切った。
当時まだ携帯電話からのメールも浸透していなくて、文字も128文字が1パケットと決められて従量制だった。
@の前、携帯会社
それだけでたどり着いた私は、ヒロシの想像した理想の相手だったようだ。
それから3日後、ヒロシにメッセージを送ってみた。
まさか本当に送ってくるとは…とすぐ返事が来た。
周りの子は、まだ携帯の仕組みやメールのことや
携帯自体持ち慣れていない時代だっただけに新鮮な気持ちだった。
その後ヒロシからインターネットの世界を知ることになる。 ヒロシは兄貴のようで、ナイーブで、もう忘れちゃった。
また思いだにて苦しい時に書こう。 CNN.co.jp : 犬になめられて? 米男性、感染症のために両手両足を切断
https://web.archive.org/web/20180805115319/https://www.cnn.co.jp/usa/35123474.html そんな話はいらん
ヒロシのこと少し落ち着いたら書く ヒロシと待ち合わせることになった。
名古屋には仕事で定期もあったから、無理することもなく自然に金の時計で会うことにした。
ヒロシは私よりも名古屋に詳しくて、私以上にプライドも高かった。マリオットホテルのロビーでお洒落にハーブティーとアールグレイを注文すると、自然に都会の景色に溶け込んだ。
その日、ノートパソコンを貸してくれるということで私は初めての覚えたてのパソコンを手にすることでワクワクしていた。
なぜかヒロシはマリオットの一室を予約していた。
そこで簡単にパソコンの使い方を教えてもらって、お部屋の備品のウイスキーをスルッと昼間から飲み干して
私がもう帰りたいというので、すぐに部屋を出た。
スマートな対応で、ヒロシに少し恋愛感情が芽生える予感がした。
今はない松坂屋のレストランフロアでその日は夕食を食べて別れた。
本当は紅茶に睡眠薬入れてやったろうかと思った。
時々過激なことを言う。それなのに、純朴な表情。
少年のような30歳。
一緒に過ごす時間は、少し冒険じみた 私が本来好んでいた世界に足を踏み入れるようなそんなひとときだった。 ヒロシは小さな会社を経営していた。当時は、どのお店の情報でもネット検索で探せるような時代ではなく、オリジナルでメールアドレスを持っていない企業や店舗がたくさんあった。
ホームページを作り実店舗のインターネットショップとしてお店を構える。
売り上げを伸ばす為に、メールマガジンを発行したりネット上で企画を通知したり、広告媒体としての活用法、ネットを利用しての会員制度の運営など、さまざまな仕事が溢れていた。
検索エンジンに載せるコツやリピーターをいかに確保するか、時にはセミナーを開いたり、新しいコミュニティツールを取り入れ、日々新しい情報を吸収して推し進めていた。
私もインターネットの世界を学びつつ、ヒロシと一緒に企業を回ったり営業について行ったり、またアイデアを語ったりさまざまな人たちと会って、新鮮な毎日だった。
長身のヒロシが街中で長い腕を伸ばしてタクシーを呼ぶ。
その後ろ姿にドキドキしながらあちこち駆け回った。 書こうと思ったら、ヒロシの思い出が消えていた
あの頃は良かった
病気じゃなきゃ、幸せがずっと続いて、子供たちも真っ直ぐ育った
今はただ寂しい ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています