『一番乗りか!羨ましいな!』
 そう言いながら、私の背後に回った別のガンタンクをサーベルで切り払った大尉のリックディアスも搭乗したSFSごと着地する。
『あんたはSFSを捨て過ぎだ。帰りの事も考えろよ全く』
 呆れ気味に大尉が笑った。
「帰りは朱雀が拾ってくれるさ」
『そうならなきゃいけねぇのはごもっともで』
 先程炙りだされたハイザックがビームサーベルでリックディアスに振りかぶってきた。大尉は振り向きざまに敵の肘目掛けてアッパーを決める。
 関節から火花を散らしながら思わずサーベルを手放すハイザック。そのコックピットへ、リックディアスは追撃の正拳突きを繰り出した。
 強い衝撃でパイロットが失神でもしたのか、倒れた敵機はそのまま動かなくなった。