程なくしてバッカス少佐から通信が入る。
『そろそろだね。私が居なくても連携して動け。ここのところ個人プレーで回してる部分もあったが、今回は違う』
『ママが居ないと寂しいです!』
 中尉が相変わらずの調子で冗談を飛ばす。
『パパがいるだろうが』
 サドウスキー大尉まで乗っかる。思わずバッカス少佐も笑った。
『…一人も欠けずに全員で帰ってこい』
『『了解!』』

 前回のダメージもあってか、ティターンズの防衛線は完璧とは言い難い布陣に見えた。所々綻びが出来ており、先行した部隊が上手くやってくれている様だ。
 勝ちの勢いに乗ったカラバ・エゥーゴは士気も高く、基地に取り付くのは時間の問題だった。
 後部ハッチからの出撃。戦火飛び交う前線真っ只中だが、前線の部隊はよく敵を抑えていた。
 サドウスキー大尉のリックディアスを筆頭に、私のマラサイと中尉のガンダム、少尉のメタス改が続く。
『ガンダムとメタスで敵を引きつけろ!少尉がまずランチャーで血路を拓け。俺と大尉は先行して基地を目指すぞ』
『わかりました!…撃ちます。』