キョウジ「父は、いずれ訪れるであろう異星体との接触に向けて、新たな機体を作成していた」
レイン「本人が仰った通り、博士はELSの襲来を予想していたのね」
キョウジ「しかし一つ問題があった。新たな機体は、ゴッドガンダムよりもさらに繊細な機体コントロールを必要とする。
     だが私たちにはそのノウハウがなかったのだ」
ドモン「そんなの、ミカムラ博士に頼めばいいだろう」
キョウジ「本来ならそうするはずだった。しかしゴッドガンダムの開発以降、父とミカムラ博士の関係は険悪になった。
     そこで白羽の矢を立てたのが、イオリ・セイだったというわけだ」
セカイ「そういや確かに自慢してたな。『僕は本物のMSの開発も手伝ったことがあるんだ』とかなんとか」
ドモン「ああ、俺も聞いた。てっきり冗談か何かかと思っていたが……」
キョウジ「実際、彼の手腕は見事なものだった。彼の協力のお陰で、我々はこのバーニングガンダムを完成させることができたのだ」

 それからキョウジは、台座に乗ったビルドバーニングガンダムを見た。

キョウジ「このガンプラもいい出来だ。おそらくはあの時の経験を基に作り上げたものなのだろうな」
ドモン「で、ではまさか! 海外放送版のGガンダムでゴッドガンダムの名前がバーニングガンダムだったのも?!」
キョウジ「伏線だ!」
ドモン「な、なんだってー!?」
レイン「いや違うから! 名前が違ったのは、その宗教上の配慮とかそういうヤツだからね!」
セカイ「すっげー……20年以上かけて伏線回収かよ」
キョウジ「その通りだ!」
レイン「ああ、もう誰も聞いてない……」
キョウジ「さあ、バーニングガンダムに乗り込むのだドモン! 父が残したこの機体で、ELSを止めろ!」

 キョウジが促すままに、三人はバーニングガンダムのコクピットに乗り込む。

キョウジ「ELSは今、東区を暴走している。今行けば、まだギリギリ間に合うはずだ!」
セカイ「よおし! やってやろうぜドモンのアニキ!」

 ドモンも大きく頷く。だが何を思ったか、再びコクピットから顔を出した。

ドモン「そうだキョウジ! セレーネ姉さんだが、実は今……」
キョウジ「状況は承知している。そちらは既に手を打った。お前はELSに集中するんだ」
ドモン「わ、わかった!」

 キョウジが手元のボタンを押すと、研究所のドーム状の屋根が開いた。
 その中を、バーニングガンダムはスラスターを噴かしながら上昇していく。

レイン「このコクピット、ゴッドガンダムと全く同じ。どうやらキョウジさんが言っていたのは本当みたいね」
ドモン「待っていろELS……このバーニングガンダムで、今度こそリベンジだ!」