日登町西区:ドロスのブリッジ

ミネバ「お父さま! お母さま!」
ゼナ「ああ、ミネバ。よく無事で……」
ドズル「ミィ〜ネ〜バ〜!!」

 半壊したドロスのブリッジでドズル親子は久しぶりに再会した。
 だが、ドズルの顔は赤く、ギリギリと歯ぎしりをしている。
 怒られる、そう思ってミネバは身を固くした。
 だが

ドズル「よく! よく無事でいてくれたあああああああああ!!!」
ミネバ「ふえ?」
ドズル「しかも危険を冒してまで助けに来てくれるとは……おまえはなんていい子なんだあああああ!!」

 そういってドズルはミネバを抱きしめ、人目もはばからずオイオイと声をあげて泣き出した。

ミネバ「お、おとうさま……くるしいぞ」

 その光景に、ゼナはもちろん近くで見ていたガルマやデギンまで思わず貰い泣きする。

バナージ「でも、本当にみんな無事でよかった……」
ゼナ「あなたもね、バナージ君。聞いたわ。あのMA、最後はあなたが倒してくれたんでしょ?」
デラーズ「我々も見ておりましたが、まさに獅子奮迅の活躍ぶりでした」
ゼナ「本当にありがとう。ほら、貴方からもお礼を言って」

 ゼナに押され、ドズルは渋々バナージの前にでる。

ドズル「ム……小僧。なんだ、このたびは……大儀であった」
バナージ「い、いえいえ。俺だって無我夢中で……できることをやっただけです」
ドズル「いや、すまなかった。ちゃんと礼を言おう。貴様には今日、二度も助けられた。ありがとう、バナージ・リンクス」
ミネバ「おお……お父さまがはじめてバナージを名前で呼んだ」
ゼナ「認めたのよ、バナージ君のこと」
ドズル「しかし! ミネバのことはまた別だ! 友達付き合いならともかく、交際なんて絶対に認めんからなこのロリコンめ!」
バナージ「は、はいい!」
ドズル「ン。まあ、それはともかく」

 なんだか照れ臭そうに、ドズルは顎の傷を掻きながらいった。
 
ドズル「今度、ウチにメシでも食いに来い。歓迎するぞバナージ」
バナージ「……ハイ、喜んで伺います」