鶴田が師匠の技を引き継いで使っていたのは自明だが、
ドリーからは、エルボースマッシュ、スピニングトーホールド、大きく投げるWアームスープレックス、60分フルタイム(笑)等がそれにあたる。
一方、馬場からはハイブーツ(15文)、ジャンピングアームブリーカー(JAB)などがある。

特にJABは対長州にも使うなど、後期の鶴田でも印象深い。
youtubeを手繰っていくと、馬場は日プロ時代すでに頻繁に使っていたし、
対B・サンマルチノ戦では、相手の腕をまたいで全体重を掛ける荒技も披露している(↓)。
http://geta88kitty.cocolog-nifty.com/blog/2018/09/post-6bd0.html
これはのちに、’83に上田馬之助の左腕を折った?と言われた制裁試合でも使っている(↓)。
https://www.youtube.com/watch?v=wjPC88MUSRg
蛇足だが、この試合で馬場はアキレス腱固めをみせている。

JABは、原理的に「立位からジャンプ」をして「脇固め」に入る技。
おそらく道場サブミッションそのものの脇固めをやったところで、客席からは「何やってんだ?」と何の説得力もないので、
「後ろの客席からも分かるように」、立位からのジャンプをイントロとして入れたのだろう。
後日UWF(’84〜)で関節技がもてはやされた時、全日レスラーは関節技が何もできない、かの悪口がよく耳に入っていた。
藤原が脇固めをするだけでドッと沸いたものだが、馬場や鶴田の方がずっと昔から使っていたということ。
「全部含めたものがプロレス。やがてわかる。」といった馬場の余裕には理由があったということになる。