志保は思い切り叫び泣いた。
突然足元からジュジューと湯気が立ちあがった。志保が堪らず失禁したのだった。すると暴漢が
バケツの水を志保の足元に撒いた。ジュジューという音と共に蒸発する水が水蒸気となり志保を
覆う。熱気が足袋の上からふくらはぎにかけてを襲う。あまりの熱さに気を失いかけた時、
ウィーンという音と共に志保の身体が持ち上がった。クレーンが作動したのだった。
暴漢は志保を吊り上げたまま今度は用意した巨大水槽の上に持ってくると、そこで降ろす
ボタンを押した。水槽の中には板氷が敷き詰めてあった。熱の次は氷で責めるというわけだ。
ヒヤリとした感触が足裏に広がる。志保はホッとしたものの次の展開を読めずに震えた。
せめて訴えを聞いてほしくて猿轡をとってもらいたかった。バーナーの火を消す暴漢に懸命に
目で訴えてみる。
「どうした?俺をもっと楽しませてくれよな、先生よ。熱くて喉が渇いたろ」
と言ってようやく猿轡が外された。コップで水を飲まされた。