“98世界最強タッグ決定リーグ戦優勝決定戦”というオレンジ色の文字が浮かび上がった。
大きくて、強くて、ふさふさの栗色のおヒゲを生やしたハンセンは、
小橋の“右のラリアット”でちょっと意外なくらいあっさりと3カウントのフォール負けを許した。
古くからの全日本プロレスのサポーター層が期待していたハンセンの
“左のラリアット”は、試合終了のゴングが鳴ったあとで小橋の首をはねた。
1万6300人の右手がロングホーンをつくり“ウィーッ”の大合唱が武道館を揺らした。
ハンセンはニコリともせず、ブルロープを振りまわしながら花道を去っていった。